近年の健康志向の高まりを受け、パーソナルジム市場は拡大を続けています。テレビCMやSNSを通じて認知も広がる一方で、「料金が高そう」「自分には敷居が高い」と感じ、興味を持ちながらも一歩を踏み出せない人も少なくありません。
こうした現状を把握するため、パーソナルジム情報サイト「ZERO BODY」(運営:株式会社Ritolia、代表取締役社長:加藤 桃)は、全国20〜59歳の男女2,000人を対象に「パーソナルジムに関するイメージ調査」を実施しました。
その結果、認知度は78%に達している一方で、入会経験は9%にとどまり、多くの人が「興味はあるのに踏み出せない」段階にとどまっていることがわかりました。
本調査では、関心度の段階ごとに見られるイメージや不安、離脱理由を整理し、さらに年代別の傾向にも着目。それぞれの層に応じたアプローチの方向性を分析しています。
今回明らかになった“不安と期待の声”が、利用を検討する方の後押しとなり、ジム運営者にとってはサービス改善のヒントとなれば幸いです。
目次
認知は8割超も、入会はわずか1割未満──関心と行動のギャップ

パーソナルジムに対する関心度(認知・関心・行動)を調査したところ、「パーソナルジムを知っている」と答えた人は全体の78%でした。街でパーソナルジムの看板を見かけたり、SNSの投稿に触れるなどして、認知度が高くなってきていることがわかります。
さらに「興味がある」という人も約4割に達しました。その内訳をみると、
- 19%は「興味はあるものの情報収集すらしていない」
- 5%は「調べたことはあるが、来店予約には至らなかった」
- 5%は「体験やカウンセリングに行ったが、入会までは至らなかった」
と分かれています。
つまり、興味を持ちながらも「情報収集・来店・入会」という行動のどこかで止まってしまっている「興味があるけど次の一歩を踏み出せていない」層が大半を占めているのです。
裏を返せば、こうした層は業界にとって大きなチャンスです。適切な後押しによって市場はさらに拡大し、多くの人にとってパーソナルジムが身近な存在になっていくでしょう。
こうした「興味があるけど次の一歩を踏み出せていない」人々がどの年代に多いのでしょうか。次に、年代別の特徴を見ていきます。
20代は積極的に利用、30〜40代は“あと一歩”、50代は関心薄──年代別の特徴が明らかに

こうした「興味はあるのに行動できていない」人々がどの年代に多いのかを確認すると、各年代で異なる特徴が見えてきました。
20代は「過去入会経験あり」「現在入会中」といった”実際に行動した人”が17%と最も多く、若年層ほど利用へのハードルが低いことがうかがえます。一方で「パーソナルジムを知らない」と答えた人も26%にのぼり、認知の差が大きいことが特徴です。
30代は「興味はあるが情報収集はしたことがない」が17%と、一定の潜在層が存在しています。一方で、体験や入会など実際に行動した人の割合は20代に次いで多く、認知度も安定していることから、“潜在層と行動層の両方を併せ持つ中間的な特徴”が見られました。
40代は「興味はあるが情報収集はしたことがない」が22%と、潜在的な関心層(=まだ動いていないが興味を持っている層)が最も多い年代であることが特徴です。ジムにとっては「あと一歩をどう促すか」が重要なポイントになります。
50代は「興味がない」が51%と半数を超え、無関心層の大きさが際立つ結果となりました。行動に移す人はわずか4%にとどまり、啓発や新たなニーズ喚起が大きな課題といえるでしょう。
このように年代ごとの傾向を踏まえると、20代には認知拡大、30〜40代には安心して体験できる導線、50代には関心を喚起するきっかけづくりといった、年代別のアプローチ設計が求められます。
体験がジムの“敷居の高さ”を下げる──関心度別イメージの実態
年代ごとに特徴が見える一方で、関心度の段階によってもパーソナルジムへのイメージは大きく異なることがわかりました。ここからは、関心度別にどのような認識や不安が強いのかを整理していきます。
「興味はあるが、情報収集をしたことがない」層

この層は、
- 料金が高そう
- 自分には敷居が高い
- 健康意識が高い人が通っていそう
といった回答が目立ちました。ジムを“遠い存在”として捉える傾向が強く、コストや心理的なハードルが不安要因となっています。特にSNSや広告を通じて得たイメージが先行しており、実態が十分に伝わっていないことが影響している可能性が高いと考えられます。
「情報収集をしたことがあるが、来店はしたことがない」層

一方で、情報収集をしたことがある層は、
- 効果が出そう
- 料金が高そう
- 食事指導もしてくれそう
といった回答が目立ちました。情報収集をしていない層と比べると、結果への期待感が明確に高いことが特徴です。特に「食事指導もしてくれそう」といった、より具体的なサポート内容に対する期待が表れ始めています。
一方で、料金の高さについての不安は依然として残っているものの、情報収集をしたことがない層よりも12%も減っている結果となりました。期待感のある回答が目立つようになり、ポジティブな期待がネガティブな不安を上回りつつある段階といえます。
「体験・カウンセリングを受けたが、入会には至っていない」層

この層では、以下のような声が多く見られました。
- 人に見られずにトレーニングできそう
- 結婚式前などのイベント前に通う場所
情報収集段階で強かった「料金が高そう」「敷居が高い」といった不安は薄れ、より現実的な利用シーンをイメージする段階へと変化しているのが大きな特徴です。
ただし、「特別な時だけ利用するもの」という印象にとどまり、日常的な習慣としての利用にはまだ至っていないことがわかります。
「現入会者」層

この層では、以下のような声が多く見られました。
- 自分専用のトレーニングが受けられる
- 悩みに寄り添ってくれる
入会者はパーソナルジムの価値を深く理解しており、ポジティブな評価が中心です。「料金が高い」「敷居が高い」といったイメージはほぼ消え、日常生活の一部として定着している姿が浮かびます。
体験がイメージを変える鍵に
未体験者と経験者の間には、パーソナルジムに対するイメージに大きなギャップがありました。なかでも注目すべきは「体験・カウンセリングを受けたことがある」層です。わずかな体験であっても、「料金が高そう」といった不安が後退し、具体的な利用シーンを思い描けるようになることが明らかになりました。
さらに、関心度が高まるほどポジティブな印象が増え、サービスの具体的な内容に触れる回答が目立つのも特徴です。これは、「情報に触れることで期待感が高まり、さらに体験によって不安が後退する」という、段階的な変化を示しています。
つまり、ジムにとって重要なのは「体験への一歩」を後押しすることです。体験で納得感が得られれば、たとえ価格が高くても“高い”とは感じにくくなります。興味はあるものの行動に至っていない層を、体験へと進める導線づくりこそが、市場拡大に向けた大きな課題といえるでしょう。
関心度別の課題・改善に向けたヒント
各関心度ごとに課題が異なることが明らかになったため、それぞれに応じた改善のヒントを整理しました。


関心度によって課題が異なるので、施策も変わってきます。
まずは「体験をする人を増やす」というように、関心度によってアプローチを変えることが有効です。
「興味はあるが、情報収集をしたことがない」層
この層は、「料金が高そう」「敷居が高い」「トレーナーが厳しそう」といった漠然とした不安を抱き、パーソナルジムを“特別な人のための場”として捉える傾向があります。結果への期待はあるものの抽象的で、経験者が実感している「食事指導」や「忙しい人でも通える」といった具体的な価値は十分に届いていません。
この層には心理的ハードルを下げつつ、能動的に接点をつくるアプローチが有効です。
- 「初心者でも安心して通える雰囲気」や「普通の人が利用している実例」を伝えることで、“遠い存在”という認識を和らげる
- 調べて情報を取りに来ない層だからこそ、Web広告・SNS広告・チラシ配布・ポスティングといったアウトバウンド施策で接触機会を増やす
こうした働きかけが、彼らに「自分にもできそう」という第一歩を踏み出させるきっかけになります。
「情報収集をしたことがあるが、来店はしたことがない」層
パーソナルジムについて調べたことがある人は、「効果が出そう」という期待がより具体的になっている一方で、「料金が高そう」という印象は依然として残っています。また、「食事指導」や「短時間でもOK」といった具体的なサポート内容までは十分に理解されていません。
この層には、期待を“体験につながる確信”へと変えていくための、より具体的で信頼性のある情報提供が求められます。
- 成功事例やビフォーアフターに加え、「なぜ続けられたのか」「どんなサポートがあったのか」といった口コミを伝えることで、期待をより現実的なものにする
- 比較記事や専門メディアを活用し、公式発信だけでは伝えきれない客観的な視点を補強することで、不安を和らげ来店への一歩を後押しする
こうした情報設計によって、「調べて終わり」で止まっていた層も、実際に足を運んでみようという行動へとつなげられるでしょう。
「体験・カウンセリングを受けたが、入会には至っていない」層
体験やカウンセリングを経て、「人に見られずにトレーニングできる」などの具体的な利用イメージは描けるようになり、心理的な不安も後退しています。
一方で「イベント前に利用する場所だと思った」といった一時的な使い方にとどまり、入会に至らないケースも少なくありません。
その背景には、継続した料金負担や「続けられるだろうか」という不安、さらには「健康意識が高い人が通う場所」という距離感が影響していると考えられます。加えて、カウンセリング時に担当したトレーナーとの相性が悪かったことも、入会をためらう大きな要因のひとつです。
- ダイエットなど短期的な目的にも対応しつつ、月回数を抑えたプランや休会制度など、無理なく続けられる柔軟な料金プラン・通い方を提示する
- 複数のトレーナーと接点を持てる体験や、担当変更の柔軟さを伝え、「相性の不安」を軽減する
こうした工夫によって「自分にもできるかも」という認識が生まれ、入会につながる可能性が高まります。
まとめ:体験を入口に、パーソナルジムを身近な選択肢へ
今回の調査では、パーソナルジムには“届きそうで届かない”層が確実に存在することがわかりました。興味や期待はあっても「自分にできるのか」という不安から踏み出せず、背景には実態やサポート内容が十分伝わっていないことがあります。
SNSや広告では理想的な体型や劇的な変化が強調しがちで、「成果に至る過程」や「寄り添ったサポート」が見えにくいのが現状です。実際の入会者が重視するのは「自分に合ったサポート」や「寄り添ってもらえる安心感」であり、パーソナルジムの価値はこの“個別対応の豊かさ”にあります。
また「料金が高そう」「敷居が高い」という不安も、体験を通じて解消されるケースも多く見られました。潜在層が求めているのは「安さ」ではなく「納得感」。納得感をつくることが市場拡大のカギとなります。
体験のハードルを下げ、結果だけでなく“過程”を伝えること――これこそがパーソナルジム業界が次の成長ステージへ進むための重要な一歩といえます。
体験から始まる市場拡大──ユーザーとジムをつなぐ架け橋
そして、今回の調査を行ったZERO BODYは、潜在層が求める『過程の情報』『リアルな声』を提供し、ユーザーとジムをつなぐ役割を担います。
お客様にとっては、最も知りたいことに答え、安心して意思決定できる場として。パーソナルジムにとっては、まだ届いていない層に価値を正しく伝え、来店や入会へとつなげる場として。パーソナルジム運営を支える“心強いパートナー”となることを目指しています。
調査概要
調査方法 | インターネットを利用したアンケート調査 |
調査内容 | パーソナルジムに関するイメージ実態調査 |
調査対象者 | 全国男女20〜59歳 2,000名 (性別×10歳刻み年齢で、日本の人口構成比に合わせたサンプル数で調査を実施) |
メディア・一般向けプレスリリースはこちら:
「料金が高そう」は誤解だった?未体験者と経験者で分かれたパーソナルジムのイメージ調査」by PR TIMES
ZERO BODYについて
当サイトZERO BODY(ゼロボディ)は、パーソナルジム選びをしている方に向けた、パーソナルジム総合情報サイトです。
累計50社程度パーソナルジムに足を運び、編集部が実際に体験した生の情報をお届けしています。
また、実際にジムに通っている方の30,000件以上の口コミを収集・分析し、忖度なくパーソナルジムの選択肢を提供しています。
会社概要
会社名 | 株式会社Ritolia |
URL | https://ritolia.co.jp/ |
事業内容 | Webメディア事業 マーケティング支援事業 |
代表者 | 代表取締役社長 加藤 桃 |
所在地 | 〒150-0045 東京都渋谷区神泉町10番15号 アネックス神泉301 |
設立年月日 | 2023年1月4日 |
連絡先 | info@ritolia.co.jp |